ビタミンB6とは、身体のエネルギー代謝を助ける重要な栄養素です。
特にたんぱく質の分解を助けるため、たんぱく質の摂取量が多い人は、ビタミンB6の必要量も多くなります。
多くの食品に天然に含まれていますが、腸内細菌によって体内で作られます。
免疫機能の正常な働きの維持や赤血球のヘモグロビンの合成などにも不可欠です。
適正量をとることのメリット
身体の代謝に関わる重要な栄養素のため、
- 免疫機能が正常に働くことにより、免疫低下による疾病の予防になる
- 健康な肌や髪の毛、歯を維持する
- いらいら、うつ症状を緩和する
- ホルモンバランスを整える
- 月経前症候群(PMS)の症状を緩和する
- 肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぎ、肝脂肪を予防する
- 大腸がんを予防する
などがあります。
過剰にとるとどうなるのか
食事起因での過剰症の心配は今のところないとされています。
しかし、薬・サプリメントなどで過剰摂取すると、抹消感覚神経炎、知覚神経障害、シュウ酸腎臓結石などのリスクがありますので、適切な摂取量を心がけてください。
不足するとどうなるのか
免疫維持、神経伝達物質、ヘモグロビンの合成に関わるので、
- 口角炎、舌炎
- 免疫力低下
- 貧血
- けいれん、麻痺性発作
- むくみ
- うつ症状(耳鳴り、落ち込みなど)
- 月経前症候群(PMS)症状
などがあります。
1日のビタミンB6の目標摂取量
※耐用上限量とは、過剰摂取による健康障害を未然に防ぐことを目的とした量です。
※アプリ内における目標設定数値は「推奨量」です。
ビタミンB6の多い食品代表例
- バナナ
- 赤身肉
- 鶏肉(特にささみは多い)
- マグロの赤身
- レバー
- かつお
- ピスタチオ
など
食べるときのポイント
- たんぱく質を多く摂取する人は、ビタミンB6食材も摂ると良いでしょう。
- 加工食品や冷凍食品では減少するため、新鮮な状態でとりましょう。
- エネルギー代謝に関わりのある、ビタミンB2を一緒に摂るとよいでしょう。
※出典元:食事摂取基準2025年版・各論「ビタミン(水溶性ビタミン)」53ページ目(2025年版策定検討会報告書249ページ目)