葉酸とは、水に溶ける「水溶性ビタミン」で、ビタミンB群のひとつです。
たんぱく質や細胞をつくる時に必要なDNAなどの核酸を合成する重要な役割を担い、ビタミンB12とともに赤血球の形成を助ける働きを持ちます。性別や年齢に関係なく、不足しないように摂取したいビタミンです。
また、胎児の正常な発育をサポートする働きもあるため、妊娠前から産後にかけて女性の積極的な摂取が推奨されています。
適正量を摂ることのメリット
体の成長に必要不可欠な生体機能に関わる栄養素のため、
- 貧血の予防
- 動脈硬化の予防・心疾患リスクの低下につながる
- 胎児の神経管閉鎖障害の発症予防
- 胃腸の粘膜や皮膚の健康
などに役立ちます。
過剰に摂るとどうなるのか
通常の食事では過剰症の心配はないとされています。
しかし、薬やサプリメントなどで長期間過剰摂取すると、神経障害や発熱、じんましん、皮膚炎などが起こる可能性があります。また、亜鉛の吸収を阻害することもあるため注意が必要です。
不足するとどうなるのか
通常の食事では不足することはないとされていますが、欠乏状態が続くことで
- 巨赤芽球性貧血
- 神経障害
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 口内炎、舌炎
- 胎児の小頭症や脳の奇形
などのリスクが高くなります。
1日の目標葉酸摂取量
葉酸の多い食品代表例
- レバー
- 卵黄
- 納豆
- 野菜類(枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリーなど)
- 果物(いちごなど)
- ナッツ類
- 焼きのり
など
食べるときのポイント
- 水に溶けやすく光や熱に弱いため、生で食べられる食材はサラダなどにしましょう。
- 加熱が必要な食材は汁ごと食べられるスープなどにしましょう。
※出典元:日本人の食事摂取基準(2020年版)