鉄とは、赤血球をつくるのに必要な栄養素で、からだの中に約3g~4g存在します。体内に取り込まれた酸素を運んだり、肝臓、脾臓、骨髄などに貯蔵され、鉄が不足した際に使われます。
適正量をとることのメリット
全身に酸素を運搬するので、
- 思考力、学習能力、記憶力の向上
- 持久力、筋力の向上
- 疲労感の予防
などがあります。
過剰にとるとどうなるのか
通常の食事では、過剰症の心配はないとされています。
しかし、サプリメントなどで過剰摂取すると、鉄沈着症の発症や、亜鉛の吸収阻害などが起こる可能性があります。
不足するとどうなるのか
- 動悸、めまい
- 頭痛
- 肩こり
- 皮膚、爪、髪の毛、粘膜のトラブル
- あざ、歯茎の出血、抜け毛
- 注意力の低下、イライラ感
- 食欲不振
- 抑うつ感
などがあります。
1日の目標鉄摂取量
※アプリ内における目標設定数値は「推奨量」です。
鉄の多い食品代表例
動物性たんぱく質、緑黄色野菜、海藻などに多く含まれています。
動物性たんぱく質に含まれる鉄の種類を「ヘム鉄」と言います。
- レバー
- 赤身の豚肉
- 牛肉
- かつお
- 鶏卵
- あさり、牡蠣
など
緑黄色野菜や海藻などに含まれる鉄の種類を「非ヘム鉄」と言います。
- ほうれん草
- 切り干し大根
- ひじき
- 納豆、豆腐などの大豆製品
など
食べるときのポイント
- ビタミンC(キウイ、オレンジ、イチゴ、柿、パプリカ等)を一緒に食べると吸収力が良くなります。
- 米ぬかなどに多く含まれるフィチン酸、ほうれん草などに含まれるシュウ酸、紅茶や緑茶に多く含まれるタンニンは鉄の吸収を抑制するため、注意が必要です。
- 貧血気味の方は食後直ぐのコーヒーやお茶を控えましょう。
- 胃酸の分泌によって吸収が高まるので、よく噛んで食べる、柑橘類や酢など酸味のあるたべ物と食べるとよいとされています。
※出典元:食事摂取基準2025年版・各論「ミネラル(微量ミネラル)」60ページ目(2025年版策定検討会報告書357ページ目)